ORF

ORFファイルとは

Olympus と OM System の raw です。

ORF とは何か

ORF はコンテナです。誰か別のものが符号化した流れを、中に収めておく外殻です。 ピクセルの格子を保存するので、自分の解像度を超えて拡大するとぼやけます。 写真と編集のために使われます。

拡張子は .orf、正式名称は Olympus Raw Format です。ただしどちらも、そのファイルが中に何を持てるかほどには多くを語りません。このページの残りは、その中身についての話です。

ORF はどこから来たのか

Olympus が 2002 年に公開しました。 Olympus and OM System bodies のカメラから出てきます。

古さが役に立つのは、ごく実務的な理由からです。形式が古いほど、それを覚える時間が多くのプログラムに与えられてきたということだからです。

仕様はその会社のものです

その会社自身のソフトの外でこれを読めるかどうかは、他人の労力にかかっています。しかもその労力の大半は、文書ではなく観察から来ています。たいていは動き、ときどき動きません。取っておきたいものを別の形式に移す理由は、まさにここにあります。

捨てられるものはありません

ORF ファイルは中身をそのまま保存します。保存し直しても何も変わらないので、開いて、直して、また保存する——それを何度繰り返しても劣化は積み上がりません。これが、渡すための形式ではなく作業のための形式である理由です。

透明を持てません

ORF ファイルには、透明を記録しておく場所がありません。元のファイルで向こうが透けていた部分は、変換時に単色で塗りつぶされます。指定がなければ白です。

どんな色を表せるか

1 チャンネルあたり最大 12 ビット。 RGBで扱えます。

1 チャンネルあたり 8 ビットを超えるぶんこそが、編集のあいだ階調が段に割れるのを防いでいます。作業用のファイルでは効きますが、完成したファイルではまず関係ありません。

ORF を開けるのは何か

Adobe Lightroom、OM Workspace、darktableが読めますし、同じ種類のプログラムならたいてい読めます。

ファイルが開かないとき、形式が悪いことはめったにありません。たいていはプログラムのほうが形式より古いのです。もっと古い形式に変換してしまうのが確実な逃げ道で、このサイトの残りの部分はそのためにあります。

ブラウザーで開く

これを読めるブラウザーはありません。

これを変換するいちばんよくある理由がこれです。形式が悪いのではありません。ファイルを見せたい場所が、それを読めないというだけのことです。

中身のほかに何を運べるか

ORF ファイルはEXIF データ、XMP データ、GPS の座標を持てます。

ファイルをどこかへ送る前に、GPS の座標については一度考えたほうがよいものです。それは写真が撮られた場所を示していて、今もファイルの中に入っており、そしてそのことはほとんどどこにも表示されません。

作業のための形式です

ORF は、開いて手を入れるために作られています。作業が続いているあいだはこの形式でファイルを持ち、完成したものが必要になるたびに、ここから書き出してください。

この形式でよく起きること

繰り返し挙がる不満はこれです。プログラムが本体のデータではなく、中の埋め込みプレビューを見せてしまうことが多いと本来の分野の外では対応がまばら。

どれも、この形式を避ける理由にはなりません。どれかに不意を突かれる前に知っておくべきことがら、というだけです。これは別の主張であり、そして役に立つほうの主張です。

Olympus と OM System、四分の一の大きさのセンサーで

ORF は Olympus とその後継である OM System のカメラが RAW で書き出す形式です。OM-D や PEN シリーズ、OM-1 とその後継機、そして古い E シリーズの一眼レフが該当します。構造としては、Sony の ARW や Nikon の NEF と同じ、ベイヤーセンサーを使う一般的なメーカー独自の RAW です。

重要な違いは物理的なものです。Micro Four Thirds センサーはフルサイズのおよそ四分の一の面積しかなく、各画素が受け取る光の量も少なくなります。これはファイルの中身を変えるわけではなく、ファイルの価値を変えます。RAW が与えてくれる編集の余地はここでも本物ですが、より大きなセンサーでの同じ余地より小さく、ISO が上がるほど早く尽きます。

ファイルを追い込んだときに何が起きるか

まず現れるのはシャドウの回復力です。ISO 200 で撮った露出不足の ORF から三段分持ち上げるのはきれいにできますが、ISO 3200 で同じことをすると、フルサイズのファイルでは出なかったであろうカラーノイズが表面化します。RAW ファイルは仕事をきちんとしているだけで、単にその下に信号が少ないのです。

実務上の帰結として、露出をきちんと合わせる習慣が、より大きなセンサーの場合以上にここでは効いてきます。暗めに撮って後から救出する、という大きなセンサーなら許容できる方法より、カメラの中で正しく撮って RAW は微調整に使う、という方針のほうがうまくいきます。

ハイレゾショットは普通の RAW ファイルではない

これが ORF を他の RAW 形式とはっきり違うものにしている機能です。カメラはセンサーを半画素・一画素単位で動かしながら 8 回か 16 回撮影し、それを一つのファイルに合成します。手持ちなら 20 メガピクセルのセンサーで 50 メガピクセルに、三脚使用なら 80 メガピクセルになります。

できあがるのは、一回の露光では得られないデータを持つ一枚の ORF です。すべての画素が補間ではなく実際の赤・緑・青の読み取り値を持つため、色の解像度は単なる拡大ではなく本当に高くなっています。これがこのファイルが通常のフレームの何倍もの大きさになる理由であり、RAW ファイルには一回の露光分のデータしか入っていないと想定しているソフトが失敗する理由でもあります。

なぜハイレゾのファイルが開けないことがあるのか

通常の ORF を正しく扱える変換ソフトでも、ハイレゾショットのファイルは寸法や内部の並びがデモザイクのコードの想定と一致せず、拒否したり崩れた画像を出したりすることがあります。症状はたいてい完全な失敗で、まれに画像が乱れ、時には合成後ではなくセンサーの通常の解像度で開いてしまいます。

同じカメラで撮った別のファイルと様子が違う場合、破損だと結論付ける前に、ハイレゾモードで撮影されたものではないか確認してください。Olympus Workspace や主要な RAW 現像ソフトは対応していますが、簡易なビューアーや古いツールは対応していないことがよくあります。

長らく続いた 12 ビットと、その変化

Olympus は他社が 14 ビットに移行した後も長い間、1 チャンネルあたり 12 ビット、つまり 4,096 段階で記録していました。最近の OM System のボディーは 14 ビットで書き出しますが、現存する ORF ファイルのかなりの割合は 12 ビットで、拡張子だけでは見分けがつきません。

それでも 12 ビットは JPG の 256 段階に対して四千段階あり、RAW で撮る意味は十分にあります。強くトーンを持ち上げたグラデーションで段差が出るまでの余地がわずかに少なくなるだけで、それがこの違いが理屈ではなく実際に見える唯一の場面です。

普通に見えるファイルを書き出す計算モード

Live Composite は、各フレームの明るくなった部分だけを足し合わせることで長時間露光を構築するため、光跡は積み重なりながら周囲の空は白飛びしません。Live ND は ND フィルターをシミュレートします。フォーカスブラケット合成はカメラ内で複数のピント面を合成します。

これらはどれも、構造的には普通に見える ORF を書き出しますが、それはやり直せない処理の結果です。そうしたファイルをネガのように扱う前に知っておく価値があります。RAW ファイルはセンサーの生データですが、それは一回のシャッターではなく、計算処理から生まれた生データです。

手ぶれ補正はボディーの中にあり、ファイルはそれを語らない

Olympus はボディー内手ぶれ補正で評判を築いてきました。実際に卓越していて、手持ちで数秒の露光も日常的にこなせます。露光中にセンサーが物理的に動いて、あなたの動きを打ち消しています。

ORF の中には、それがどれだけうまくいったかを記録するものは何もありません。少し柔らかく見える一枚が、ピント外しではなく手ぶれ補正の限界であることもあり、どれだけ RAW 現像を工夫しても両者は区別できません。レンズや現像ソフトを疑う前に、一呼吸置く価値があります。

ファイルが撮影について記録していること

カメラの機種とシリアル番号、レンズ、焦点距離、絞り、シャッタースピード、ISO、正確な日時、ピクチャーモード、そして計算モードのいずれかが使われたかどうかです。カメラがスマートフォンと連携していたか受信機を備えていれば位置情報も記録されます。

この多くは、想像されているほどには JPG や PNG への変換で残りません。露出関連の情報はたいてい引き継がれ、位置情報はツールによって引き継がれることもされないこともあります。写真を公開するつもりなら、想定に任せるのではなく判断すべき部分です。

変換すること、そして原本を残すこと

共有や印刷には高画質の JPG に変換します。RAW 現像ソフトの外での作業や画素を一つも失いたくない場合は PNG や TIFF です。ハイレゾショットのファイルには TIFF や PNG が誠実な行き先です。80 メガピクセルを JPG に圧縮すると、そのモードの意味の大部分が失われてしまいます。

どちらの場合も ORF は残しておいてください。変換後のファイルにはホワイトバランス、トーンカーブ、色の解釈が永久に焼き込まれ、どれもやり直せません。ハイレゾや Live Composite のフレームでは、原本を残しておく価値はさらに大きくなります。それは、カメラに二度と同じものを求められない何かの唯一の記録だからです。

基本情報

ORFフォーマットの識別子と出自。
拡張子.orf
メディアタイプimage/x-olympus-orf
公開元Olympus
初版2002